乳腺炎と乳腺の切開手術
乳腺炎には軽度から重度の症状まで様々ですが、母乳マッサージを施したり、母乳の与え方や口にする食べ物の見直しを図っても、少しも症状が良くならないこともあるでしょう。
このような場合は、ひどい乳腺炎になっていることが考えられ、乳房にしこりや痛みが出たりするだけでなく乳房全般が熱を帯び、風邪でもないのに高熱が出て寒気が伴います。
こうした状況は、詰まっている母乳が膿となり詰まっているため、最終的な治療として乳腺を切りそこから膿を出します。
乳腺の切開手術に関しては、乳腺外来に行くのが好ましいですが、ないという人は外科を訪れて診てもらいましょう。
この切開手術は、乳房に局部麻酔を施して行い、切開することで膿をなくしていきます。
大抵の場合手術が済んだらその日のうちに自宅に戻ることができ、一ヶ月ぐらいの期間に渡り通院することが欠かせません。
切った部分には管を挿入し、しばらくそこから膿や母乳を除去していきます。
さらに、切り開いた部分を消毒して、抗生物質や消炎剤を代表とする薬を提供してもらって、当分の間は飲み続けることになります。
経過の観察を行って何日かしたら、授乳を行うことができるようになります。
提供してもらう薬は、母乳育児中であっても支障のない薬が選択されるでしょう。
乳腺炎になってしまっても、切開の手段がとられる人の割合は低いと見られています。
乳腺炎の中でも重症化するのはそれなりの原因があると言われていますが、何より大きな要因は日頃から不健康な暮らしをしていることにあります。
食事に気を遣い正しく授乳を行っているなら、乳腺炎の症状は進行する率は低いと言っても過言ではないのです。
その他、軽い乳腺炎を無視していると悪化の一途を辿り、切開を余儀なくされてしまいます。
早い段階で処置を施し、母乳に良い食事にしたり母乳の飲ませ方を工夫したり、母乳のマッサージを受けたりすることで、面倒な状況に追い込まれることがなくなるでしょう。